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最後の舞台で

Posted by ユウ on 23.2011 1 comments 0 trackback
彼女が、泣いていた。
それはある日の事、四条貴音がプロデューサーを得てアイドル活動を始めてからまだそう月日が流れていない頃。
決して貴音の前で泣くことは無かったけれど。
彼女の充血した眼や、うっすらと跡を残した一筋が十分すぎるほどに、泣いていた事実を彼女に伝えていた。
いつものように、だがそれでも普段とはまるで違うと解ってしまう笑顔が痛い。
ずっと二人、一緒にいたからこそ分かる心の痛み。
まだプロデューサーがついていない、ソロで活動してた時から一緒に互いを高めあおうと誓い合った。
そして彼女はアイドルをやめ、プロデューサーとなった秋月律子に見初められ、竜宮小町として人気アイドルとしての道を歩み始め。
そして一方で、遅まきながらもようやく彼女に近づける道へと立った四条貴音。
歩む道は違い、二人はライバルでもあるけれど。
「あずささんの事はいいのか?」
「いきなり、ですねプロデューサー殿。あずさがいかがなさいましたか」
「貴音も知ってるんだろ。あの事」
ふむ、と一息ついて、真剣な眼差しで自分を見つめるプロデューサーへと向き直る。
やはりまだ未熟ではあると言ってもプロデューサー、周囲の状況や担当アイドルの心境の変化には敏感らしい。
その一生懸命な瞳にこそ、自らの将来を預ける事ができると思えたのだが。
「あのフェスの事ですか」
「ああ。やっぱり責任感じてるみたいだったぞ」
突如現れた天ヶ瀬冬馬というアイドルに、今までの全てを否定されたかのような敗北を喫したフェス。
そうだ、あれが、彼女を泣かせた原因。
でもそれは―――。
「それは、あずさ自身が乗り越える事ではないでしょうか」
「仲良いのに、随分と冷たいんだな」
冷たい、のだろうか。
幼い頃より人とは少し違う生活を送ってきた四条貴音には、すこしズレがある。
自分ではあまり解らないことではあるけれど、そう言われればとも思う。
「……やっぱり、ライバルだからか?」
「それは、私がこのままあずさが気落ちしている今こそ竜宮小町を楽に超え得ると思っていると?」
「そうじゃない。貴音がそんな事を考えるだなんて思ってないないけど……な」
けど。
プロデューサーが語尾に足した、たった二文字の言葉。
きっと今のセリフは本心ではない。
悲しいけれど、それはありありと伝わってくる。
「……気にならない訳がないでしょう」
「え?」
「目前であずさが悲しみにくれているというのに、心が痛まぬわけがありましょうか」
「なら、何故」
何故励ますことも、隣にいる事もせずにただその姿を見ているだけなのだと。
そうプロデューサーの目が告げている。
窓の外を見れば、まるでここ最近の事務所の雰囲気を表すかのような一面の雨雲。
あずさの心境も、この降り続く雨のようなものか。
「私は、あずさを信じています」
凛とした表情で、鬱屈とした空気を切り裂くように。
「誰よりも知っています。あずさはこんな事で、こんな所で折れる人間ではないと。この程度の事、あずさはきっと乗り越えて再び私たちと会い見えましょう」
あずさを、信じている。
彼女は、この程度の事すぐに乗り越えるだろう。
だから自分は、それをただ待つのみなのだ。
「ですのでプロデューサー殿」
「な、なんだ?」
「私達は、一歩でも彼女達に近づくための努力を怠る時ではありません。……きっと、再び立ち直ったあずさは今以上に輝いているはずです。
その時に私達がその強き光でかき消されないためにも、精進致しましょう」
ぽかんと言葉もなく貴音を見つめるプロデューサーに、にこりと微笑む。
あずさは、決して嘘をつかない。
だからきっと、二人でトップアイドルになって夢を叶えましょうという言葉を反故にすることは無い。
必ず二人、笑顔で最上の舞台に立てる時が来るだろう。
「さて、レッスン場へ参りましょう。随分時間が経ってしまいました、二人もきっと待ちくたびれているでしょう」
「そう……だな」
きっと。きっと。


眩しい舞台に立つは、六人のアイドル。
IAへと続く、最後の舞台。
おそらく、このフェスでの勝敗がIA大賞への大きな要因になることは間違いない。
全力を出し切って、歌う。
ふと、彼女と目が逢った。
舞台上で見せる普段通りの笑顔だけれど、貴音だけには彼女の心がなんとなく解った気がした。
ようやくこの舞台に来れた。
たった一年。だが、多くの事が過ぎ去った一年だった。
スポットライトが、二組のアイドルユニットを照らす。
何万人いるのかも解らない、ファンの声が津波へと変わり押し寄せる。
そうして二人マイクを持ち、言葉を重ねる。
「The world is all one !!」
「SMOKY THRILL」

――――――――――――――――――――――

なんかアイマス2でやたらあっさりと竜宮小町が脱落していっちゃったので。
木星に勝利して、最後にライバルとして立ちはだかる竜宮があってもよかったんじゃないかなと。

PS3ではその辺り、少しだけど報われる形になってよかったねぇ
エクストラもあずささんのは正直グッときた
2012.05.25 06:00 | URL | 名無し #- [edit]


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